ワイド化F1での度胸試し。
今年のシルバーストンは「恐ろしく速い」
「モータースポーツの聖地」。人はシルバーストン・サーキットのことをそう呼ぶ。
1950年にF1世界選手権で最初のレースが行なわれた場所であり、この周辺にはF1チームのファクトリーをはじめとして、イギリスのモータースポーツ産業に関わるさまざまな企業が軒を連ねている。
現在シルバーストンで3連勝中のルイス・ハミルトン しかし、F1ドライバーたちがこのサーキットを愛するのは、歴史や偶像めいたものばかりが理由ではない。世界最高峰のマシン性能を遺憾なく発揮させてくれる高速コーナーの連続――。それこそがドライバーたちを駆り立て、快感を与えてくれるからなのだ。
マシンがワイド化し、空力性能が格段に増した2017年、その真価が初めてフルに発揮される。すでにいくつかのサーキットの高速セクションで見えてきた片鱗が、ついに明かされるときがきたのだ。
F1ドライバーたちも、その瞬間を心待ちにしていた。
「僕は高速コーナーが大好きだし、コプスからストウまでのセクションは世界でもっともクールなコーナーの連続だね。オーストリアでもセクター2、セクター3の高速コーナーはものすごいスピードを保ったまま曲がっていけたんだ。それから考えても、今週末はすごいことになりそうだと予感しているよ」(ダニエル・リカルド/レッドブル)
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