小林可夢偉、今季の抱負。クルマと私生活、両方でいい「彼女」を探す (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 しかし、もちろん運や流れというような非科学的なことだけではなく、若手ドライバーのように精神的な自信の有無といったことでもなく、不振の背景には技術的な理由があるはずだ。

 スーパーフォーミュラは全チームが同じ車体と同じタイヤを使い、トヨタ勢は同じトヨタエンジン、ホンダ勢は同じホンダエンジンを積んでいる。だが、見た目は同じでも、チームによってまったくと言っていいほど別物のクルマに仕上がっていると可夢偉は言う。

「見た目が一緒やから、見てる人にはわからないかもしれないけど、やってる人にはすごくよくわかるんです。見た感じではモノは一緒ですよ。でも、後ろについて走っていけば、やってて自分が悲しくなってくるくらい明らかに違うっていうのはわかりますよ。クルマの挙動が違うんです」

 その技術的な理由が明確にわからないからこそ、可夢偉は苦しんでいた。

 ただ、可夢偉自身はハッキリとは言わないながらも、自分の乗っていた8号車の車体が何らかの問題を抱えているのではないか、と感じているようだった。

「(ブリヂストンからヨコハマに)タイヤが変わったことにうまく対応できなかったのが、一番の理由かなと思います。でも、その理由が僕にもよくわからないんですよ。クルマのセットアップなんか、クルマ自体が悪いんか」

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