シンエンペラー、凱旋門賞へ膨らむ期待 前哨戦で見せた走りに海外記者たちの評価が急上昇 (2ページ目)
凱旋門賞へ向けてのステップレースでまずまずの走りを見せたシンエンペラーこの記事に関連する写真を見る 敗れはしたものの、騎乗した坂井瑠星騎手は笑顔を見せながら引き上げてきて、それを迎える矢作芳人調教師も納得の表情を見せていた。場内からも日本からの5年ぶり2頭目の挑戦者に、温かい拍手が沸き起こった。
「クールモア勢の4頭に対して、やや囲まれる形となってなかなか厳しいレースになったけど、馬の状態がまだまだベストではないなかで、よくがんばってくれました」と矢作調教師がシンエンペラーを労えば、坂井騎手も「道中は、ここでやりすぎないよう、じっくりと構えました。強い馬たちと差のないレースをしてくれて、次に向けては悲観する内容でなかったと思います。(凱旋門賞でありがちな)こちらの悪い馬場の適性はわからないままですが、レパーズタウンのアップダウンにも対応してくれたので、希望しかありません」と、手応えを口にした。
この激闘の翌日には、凱旋門賞と同じ舞台のパリロンシャン競馬場で、「アークトライアルデー」として、凱旋門賞と同距離の前哨戦が3レース行なわれた。
やや渋った馬場での開催のなか、古馬牡馬のGIIフォワ賞では、断然人気だったハーツクライ産駒のコンティニュアス(牡4歳)が3着に敗れて、凱旋門賞に出走資格のないイレジン(せん7歳)が勝利。牝馬によるGIヴェルメイユ賞は、牡馬相手のGIキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(7月27日/アスコット・芝2390m)で2着と奮闘したブルーストッキング(牝4歳)が悠々と抜け出して快勝した。
そして、3歳牡馬によるGIIニエル賞は、今年のフランスダービー馬で凱旋門賞の前売りでも1番人気に推されていたルックドゥヴェガ(牡3歳)が3着に沈むなか、前走で同じ舞台のGIパリ大賞を制していたソシエ(牡3歳)が勝利。GI連勝を飾った。
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