奇跡や伝説が生まれる有馬記念。ならば平成最後は大穴3頭に夢を託す (4ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 また、2015年に5番人気で2着となったサウンズオブアースもそうだ。3歳春のGII京都新聞杯(京都・芝2200m)で2着になって以降、重賞戦線で一線級と渡り合ってきた。

 だだ、どちらもGI勝ちはなく、サウンズオブアースに至っては重賞勝ちさえなかった。GII、GIII戦でも、人気を得ながら取りこぼすことがあった。そうなると、豪華メンバーが集う有馬記念ではさすがに軽視されてしまうが、2頭ともGIでも善戦を繰り返していたのは確か。

 実際、エアシェイディは、2008年には前走の天皇賞・秋でコンマ1秒差の5着、2009年も前走のジャパンCでコンマ6秒差の5着と健闘。サウンズオブアースも、前走のジャパンCでコンマ3秒差の5着と善戦していた。すべてがうまくかみ合えば、上位に進出できる可能性は秘めていたのだ。

 こうしたタイプに近い馬が、今年もいる。ミッキースワロー(牡4歳)だ。

 昨年のGIIセントライト記念(中山・芝2200m)を制して、その後も重賞戦線で一層の活躍が期待されたが、それ以来、ここまで未勝利。GIでは及ばず、重賞では好走するときもあれば、人気を裏切ることもあった。

 それゆえ、今回も伏兵扱いの1頭にとどまりそうだが、前走のジャパンC(11月25日)では5着と掲示板入り。メンバー最速の上がりを繰り出している。同馬もまた、中山を得意とする。有馬記念での一発を期待してみるのも悪くない。

"平成最後"という記念すべき一戦。だからこそ、今年の有馬記念でも何かが起こりそうな雰囲気がある。はたして、新たな奇跡や伝説が生まれるのか。そこに、ここに挙げた3頭が絡んでくることを祈りたい。

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