小倉記念は人気薄馬に希望あり。牡6歳が「重賞初制覇」で男をあげる

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Yamane Eiichi/AFLO

昨年の小倉記念を制したタツゴウゲキ昨年の小倉記念を制したタツゴウゲキ 8月5日、小倉競馬場では3歳以上によるハンデ重賞・GIII小倉記念(芝2000m)が行なわれる。

 まずは過去の傾向を振り返ってみよう。1番人気馬は過去10年で0勝、2着3回、3着2回。直近4年では馬券圏内から外れており、勝ち馬は2005年のメイショウカイドウ以来出ていないため、疑ってかかったほうがいいだろう。

 過去10年でもっとも多い勝利数を数えるのが3番人気馬で、2012年エクスペディション、2013年メイショウナルト、2014年サトノノブレスと"3連覇"している。一方で人気薄馬の台頭も多く、2009年には16番人気(単勝6470円)のダンスアジョイ、2016年には11番人気(単勝3660円)のクランモンタナが勝利する波乱の結果に。2009年のレースは16番人気→1番人気→9番人気の着順で、3連単の配当が97万8500円という高配当を記録している。

 馬齢別の勝利数では5歳が4勝でトップ。以下、4歳が3勝、7歳が2勝と続く。とはいえ、前述のダンスアジョイは8歳、クランモンタナは7歳と、高齢馬が穴をあけるケースも多い。

 次に、種牡馬の傾向を見てみよう。過去約5年間の小倉芝2000mの種牡馬別成績を見ると、ディープインパクト産駒が25勝でトップ。続いてハービンジャー産駒が15勝、ハーツクライ産駒が12勝となっている。とくにハービンジャー産駒は、今年の全競馬場のランキングでは6位なので、小倉は得意条件と言っていいだろう。

 今年のメンバーには3頭のハービンジャー産駒が登録しているが、筆者がもっとも注目しているのはマイネルサージュ(牡6歳/美浦・鹿戸雄一厩舎)だ。

 同馬は6歳を迎えた今年、4月15日のOP福島民報杯(福島・芝2000m)で初めてオープン特別を勝利。さらに、前走のGIII七夕賞では最後方追走から長く脚を使って、そのレースを制したメドウラークとクビ差の2着と好走するなど充実ぶりを見せている。

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