2018.01.14

兄よ姉よ、見ててくれ。タンタフエルサは
着実にクラシックの夢を追う

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選! 新馬情報局(2018年版)
第34回:タンタフエルサ

 兄や姉が涙を飲んだクラシックの舞台において、弟や妹がそのリベンジを目指す、というのも競馬の面白味のひとつである。

 今年の3歳世代においても、そうした境遇にある馬は少なくない。美浦トレセン(茨城県)の国枝栄厩舎に所属し、デビューへ向けて調整を重ねているタンタフエルサ(牡3歳/父ディープインパクト)も、その1頭だ。

兄や姉と同じく、クラシック出走を目指すタンタフエルサ 母のタンタスエルテは、チリで競走生活を送り、GIを含めて数多くの重賞を制してきた名牝。2歳時には、チリの2歳牝馬チャンピオンにも選ばれている。

 現役引退後、日本で繁殖生活に入った彼女は、すでにクラシックの舞台に2頭の産駒を送り込んでいる。

 1頭目は、2009年に産んだパララサルー(牝/父ディープインパクト)。2戦目の未勝利戦で勝利を挙げると、そこから500万下特別、桜花賞トライアルのオープン特別であるアネモネS(中山・芝1600m)と3連勝を飾って、牝馬クラシック第1弾のGI桜花賞(阪神・芝1600m)に挑んだ。

 迎えた本番、戦前には連勝の勢いもあって伏兵の一角として注目を浴びたものの、最後方からの追撃も及ばず9着に終わった。

 その後、秋にはオープン特別の紫苑S(中山・芝2000m)を勝利して、改めて大舞台での活躍が見込まれていたが、惜しくもこのレースを最後に引退。6戦4勝という高いポテンシャルを示しながら、道半ばにしてターフを去ることになった。