【木村和久連載】実践『シニアの復活ゴルフ』。15年ぶりにハンデキャップを取得して (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

(4)今後の展望
 1996年、南総カントリークラブで初めていただいたハンデが23でした。あれから27年、2023年のハンデが22.9。ほぼ一緒ですね。

 ブラッド・ピット主演の映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(原作:F・スコット・フィッツジェラルド)では、生まれた時が年寄りで、次第に若返って、赤ちゃんになって死んでいく数奇な運命の男の人生を描いています。それはつまり、子どもと年寄りは似たようなもの、ということでしょうか。

 子どもと年寄りは似たようなもの、というのであれば、アマチュアゴルファーも同様の解釈ができます。ゴルフを知らないヘボで始まり、ゴルフを熟知しているヘボで終わる――。

 そしてまさに今、ゴルフに詳しいヘボがここにいるわけで、出発地点に戻ったような気がします。このまま、さらにハンデが落ちていくのか、はたまた上がっていくのかは、神のみぞ知るって感じでしょうか。もちろん、上を目指しますけどね。

 じゃあ、なんで今さらメンバーとなって、ハンデキャップを取得したのか? 時間的な余裕ができて、もう一度ゴルフに向き合う機運が高まって、しかもお値頃で、そこそこ満足できるコースを見つけたからです。

シニアとなったのなら、若かりし頃のことは忘れて、今できることを精いっぱいやって楽しむことが大事かと...。illustration by Hattori Motonobuシニアとなったのなら、若かりし頃のことは忘れて、今できることを精いっぱいやって楽しむことが大事かと...。illustration by Hattori Motonobuこの記事に関連する写真を見る よく昔の自慢をする人がいます。確かに昔の成功体験は、今後の人生を生きていく時の自信につながります。

 ただ一方で、その成功体験が邪魔になることもあります。もはや、以前よりも確実に飛ばなくなっていますから、そのイメージでプレーしていたら、痛い目を見ます。飛距離が落ちてからのスコアアップはなかなか難しいのです。

 技術や感性を持ち合わせていても、筋力がついていかない。だから、シニアゴルファーはショートゲームに磨きをかけるしかないのです。

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