【木村和久連載】コスパが大事とされてきたゴルフ。今後はZ世代が重視するタイパも考えるべきなのか (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 結果、関東圏なら千葉や埼玉、茨城あたりで、平日1ラウンド1万円程度のコースが、バランスがよさそうです。値段、移動距離、さらにはメンテナンス、レイアウトなども含めて、使い勝手がよろしいかと。要するに、コスパがいいということですね。

 では、そういった平日1万円台のコースのタイムパフォーマンスはどうでしょうか?

 東京圏で言えばひとつだけ、コスパ&タイムパフォーマンスに飛び抜けて優れたゴルフ場があります。それは、東京都営の若洲ゴルフリンクスです。

 この前ラウンドしましたが、新木場駅近くのコースまで家から40分くらいで着きました。えらい近いなぁ~。

 加えて、料金は平日セルフなら食事代も入れて1万3000円ほど。コースもよく、岡本綾子プロら監修のトーナメントコースで、ものすごく楽しいです。8時、9時台スタートのラウンドなら、終わって家に着くのが3時すぎ。タイパも抜群となります。

 ただ、公営ゆえ人気が高く、予約をとるのが大変です。たまたま呼ばれたから行くことができましたが、毎月ラウンドできるかどうかは、甚だ未知数ですね。

 話を戻しましょう。平日1万円程度のコスパコースのタイパはどうか? 

 これは、運営会社の方針やコースレイアウトによります。お客さんをギュウギュウに詰め込んで、スタート間隔が7分くらいの設定になっていると、全体の進行は遅れがちになります。

 商売熱心なコースは、ネットなどで直前割引をして、枠いっぱいまでお客さんを入れたがります。それだけ詰めれば、プレーが遅い組が出てしまう。だから、ハーフに2時間半以上かかって、タイパが悪くなるのです。

 そういった状況だと、お昼休みも通常40分程度なのに、1時間を越えてしまうことも。おかげで、午後のスタート時間も遅くなり、ますますタイパが悪くなっていきます。

 あと、コース設定などによって詰まるゴルフ場があります。ラフが長すぎてボール探しに手間取るとか、谷越えの難しいシュートホールがあるとか。また、微妙に短いロングホールがあったりすると、飛ばし屋は2オンを狙うので、グリーンの空き待ちをする分、渋滞しがちです。

 とはいえ、レイアウトやコース設定で混むのは仕方がないと思います。それを改善しようと簡単にしてしまったら、そのコースの面白みが半減してしまいますからね。

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