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【木村和久連載】善行の押し売りか。
「ターフエイド」をどう考える? (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 けど、スコア100以上を叩く人にとっては、ディボット跡の砂埋めなんて、ペナルティーにしか思えません。汗だくになって、フェアウェーを駆けずり回っているのに、砂袋なんて持てるわけがありません。

「(ディボット跡に)『砂を撒け!』って言うなら、もうショットなんかしないもんね」――それぐらいの気持ちになります。

●ディボット跡を砂で埋めないと処罰されるの?
 今まで、ディボット跡の砂埋めをやらないで、叱られたとか、訴えられたとか、そんなことはないです。ディボット跡の砂埋めをゲストがやらないから潰れた、というコースも聞いたことがないです。

 ディボット跡の砂埋めは、あくまでも余裕のあるゲストへのお願いです。"お願い"ですから、やらない人へのペナルティーはないのです。

 この"お願い"を、"マナー"にすり替えるから、困るのです。マナーになると、砂を撒かない人は"マナー違反"になります。

 普通にお金を払ってプレーしているのに、なんで砂を撒かないと"マナー違反"になるのか、理解に苦しみます......。


ディボット跡を作って逮捕されることはないんですけどね...ディボット跡を作って逮捕されることはないんですけどね...
●ディボットの砂埋めをいっそなくせば......
 感覚的には、アベレージゴルファーの90%ぐらいは、ディボット跡の砂埋めをやっていない気がします。だって、しょっちゅうダフるんだから、いちいち砂を撒いていたら、ゴルフになりません。

 だったらもう、ゴルフ場側が「ディボット跡の砂埋めは、全員やらなくていいや。スタッフが夕方総出で砂撒きをするので、『ターフエイド』に参加しなくて結構です。ボランティア精神でやりたい方はどうぞ」といった姿勢を取れば、これが話題になって、逆に人気コースになるかもです。

●タラのつまみを食べてラウンドする時代
 人気女子プロゴルファーが、タラのつまみを食べて優勝する時代です。砂なんて撒いている場合じゃないです。

 もちろん、プロには帯同キャディーがいて、バンカーならしやディボット跡の砂撒きをやってくれます。要は、それだけプレーに集中してほしいわけです。

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