松山英樹は「長い間探していたものが見つかった」。来季へ明るい締め (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko

 迎えた最終日、第3ラウンドの上がりホールで3連続バーディーを奪取。松山は通算6アンダー、6位タイまで順位を上げて最終ラウンドに向かった。

 そして、今季最後のラウンドでは3バーディー、4ボギーの「71」。2度目の年間王者となったロリー・マキロイ(北アイルランド)らと上位争いを演じることはできなかったが、トップ10フィニッシュを決めてシーズンを締めくくった。

「昨季の1年間は、スイングもパッティングも悩んでうまくいかない期間が長かったですけど、今年はいずれも徐々によくなっているなかで、安定するまでにはいかなかった。もうひとつ、(よくなる)きっかけが何なのか、わからないまま過ごした1年でした。

 でも、先週と今週で(よくなる)ちょっとしたきっかけが見つかった。それが、いいショットを打った時のピン側につく回数に表われていたりして、自分の目指している球筋に近くなってきていると思う。あとをそのショットを(継続して)打てる精神力や体力、そこを磨いていけば、来シーズンは楽しみになるんじゃないかなと思います。

(同じ未勝利でも)昨季より今季のほうがよかったなと思います。自分の癖もわかったので、(自身の新シーズン初戦は)1カ月後ですけど、それまでにどれだけ直せるか、だと思う。(シーズンの)最後に気づきがあって、ずいぶんと長い間探していたものが見つかった。それを、より高い精度でやれるか。本当に、あともう少しの精度がすごく大事だな、と。

(来シーズンは)オリンピックもありますけど、最初のうちはそのことはあまり考えず、まずは勝つことだけを考えたい。そのためにも、このオフを大事にしたいと思います」

 2シーズン連続でツアー未勝利には終わったものの、ついに上昇への「気づき」を得ることができたという松山。来季への見通しはかなり明るい。

 新シーズンでは、日本で開催される『ZOZO CHAMPIONSHIP』(10月24日~27日/千葉県)での奮起も期待し、そのあとには、日本勢初のメジャー制覇、東京五輪でのメダル獲得など、大いなる夢が見られることを楽しみにしたい。

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