【木村和久連載】ショートコースの現状と、その未来を考えてみる (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 また、ショートホールがメインながら、たまに290ヤードのミドルホールなどが混ざっているコースがあります。そういうコースは「ミドルコース」と言い、9ホールでパー30ぐらいに設定されています。

 たかがショートコースといって、侮るなかれ。昔からある人気のコースは、シングルプレーヤーですら、満足させられるコース設定になっております。

 ゴルフ専門誌などが主催して、『ショートコース選手権』なるものも開催されています。予選を各地で行なって、優秀者が一堂に集う決勝大会も行なわれます。

 これは、本格的な18ホールの競技に出るのは気が引けるけど、ショートコースなら出てもいいかな、という競技予備軍のみなさんに人気です。過去に私も何回か出場しましたが、レベルは結構高いです。3~4オーバーぐらいじゃないと、予選突破できませんからね。

 それでは、ショートコースのお客さんというのは、どういう人たちなのでしょうか。

 これは、圧倒的に地元の人が多いです。わざわざ1日空けて、都心からショートコースに行く方は珍しいです。同じ1日を開けるなら、18ホールの本格的なコースをラウンドしたい、そう思うのが正常な思考ですよね。

 ゆえに、地元の人以外でショートコースに行く方は、よっぽどの事情がおありなのでしょう。他人には見られたくないパートナーと練習ラウンドをしたいとか、18ホールのコースだと緊張してわけがわからなくなるから、慣れるためにこっそり練習ラウンドをしたいとか、さまざまな理由があると思います。

 でも、通常は90%ぐらいが地元の方が利用するので、違和感があることは否めません。

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