まさかの3週連続予選落ち。いったい、上田桃子に何があったのか (3ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

「気持ちをリフレッシュするような時間はなかったですね。ゴルフのことは、ゴルフで考えないといけない。だから、とにかく球を打っていました。ほんと、朝から夕方までずっと。コーチから『練習しすぎだ』なんて、言われませんでした。むしろ、今の私の状況からして、コーチも『とにかく、今は(練習を)やれ!』というスタンスなので(笑)。

 だいたいコーチとは、『練習をやりすぎて死んだ、っていう話は聞いたことがないよね』って話をしていましたから。自分が(練習を)やれるうちは、納得するまでとことんやろうかな、と。それでも、まだまだですけどね」

 上田はそう言って笑った。過酷な時を乗り越えて、今は精神的にも余裕が生まれているのかもしれない。

 これまでの上田は、追い詰められたとき、ストイックになりすぎる一面があったが、そうした部分にも変化が表れ始めている。

「(何事も)最後はやっぱり自分にしかわからないな、と思っているんです。私には、コーチも、トレーナーもついていますから、いろいろな人に頼りたいっていう気持ちもあるし、(自分では答えを見つけられず)どうしたらいいんだろうって思うこともあります。けれども、自分でがんばりたいっていう気持ちも、あらゆることすべてひっくるめて、自分にしかこの状況は打破できないんです。

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