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シャビ・アロンソは10年で名将の仲間入り 「ピッチの指揮官」はパーソナリティで人を束ねた (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Yoshiyuki Komiya

【名だたる監督たちから信頼されて】

 彼のマネジメントは小手先のものではない。ピッチで周りをどう動かし、生かすか。それを考え尽くすなかで身についたリーダーシップだ。

 アロンソの土台にあるのは、父親だと考えられる。

「幼い頃から、家ではサッカーの話をずっとしていたよ。父が選手で、プレーも観てきた」

 父ペリコ・アロンソはラ・レアルの伝説的選手で、ラ・リーガ連覇に貢献し、バルセロナでもプレーした。息子シャビ・アロンソと同じくMFだった。ただし選手のタイプとしては削り屋タイプだったが。

 指導者になったペリコは2000-01シーズンにラ・レアルの監督を引き受けた。しかし、成績は10試合で2勝1分け7敗だった。目を覆うような批判に晒され、サッカー界から完全に姿を消した。

 息子は、父がプロという舞台でリスペクトされる姿と、容赦ない荒野で屈辱に晒される姿を目に焼きつけている。それゆえに甘えがないのだろう。少なくともプロとして啓発され、泰然自若とした風体を身につけた。

 レアル・マドリード時代は、気難し屋のジョゼ・モウリーニョも、アロンソには全幅の信頼を置いたほどだった。

「シャビ(・アロンソ)はまるでメトロノーム。チームにリズムを与え、プレースピードを調節できる。何より、孤高のメンタリティを持ちながら、チームを束ねられる」

 モウリーニョはそう言って、アロンソを自分の分身のように扱っていた。

「ピッチの指揮官」を託した監督は、モウリーニョだけではない。

 ラ・レアルではジョン・トシャック、レイノー・ドゥヌエ、リバプールではラファエル・ベニテス、レアル・マドリードではマヌエル・ペジェグリーニ、カルロ・アンチェロッティ、バイエルンではジョゼップ・グアルディオラ、そしてスペイン代表ではビセンテ・デル・ボスケと、いずれも錚々たる監督たちがアロンソを信頼した。

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