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【欧州サッカー】マルセル・デサイーの全盛期は無敵だった 「インサイドキックでサイドチェンジする」と噂されたほど (4ページ目)

  • 粕谷秀樹●取材・文 text by Kasuya Hideki

【名将エメ・ジャケも大絶賛】

 1998年、デサイーはミランからチェルシーに移籍した。残念ながらプレミアリーグは制覇していない。しかし、出場した222試合のうち94試合でキャプテンを務めている。デニス・ワイズ、ジョン・テリー、ジミー・フロイド・ハッセルバインクといった個性派を束ねたリーダーシップは高く評価していいだろう。

 また、フランス代表でも1998年に自国開催したワールドカップ、2年後のヨーロッパ選手権(オランダとベルギーの共同開催)で優勝に貢献。ジネディーヌ・ジダンやティエリ・アンリといった創造性豊かな攻撃だけに視線を奪われるなかれ。デサイーの強靭な守備力があってこその栄冠でもある。

「守備力、フィジカル、メンタル、テクニック、戦術眼のすべてで高い水準を維持し、責任感も申し分ない」

 最強の名をほしいままにしていた当時のフランスを率いたエメ・ジャケも絶賛する。デサイーがより高く評価されてしかるべき名手であることに、疑いの余地は寸分もない。

著者プロフィール

  • 粕谷秀樹

    粕谷秀樹 (かすや・ひでき)

    1958年、東京・下北沢生まれ。出版社勤務を経て、2001年、フリーランスに転身。プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、海外サッカー情報番組のコメンテイターを務めるとともに、コラム、エッセイも執筆。著書に『プレミアリーグ観戦レシピ』(東邦出版)、責任編集では「サッカーのある街」(ベースボールマガジン社)など多数。

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