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【欧州サッカー】イングランド2部で9人がプレー プレミアリーグ昇格を目指す日本人選手たち (2ページ目)

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi

【日本人急増のきっかけとなった坂元達裕】

 コベントリー・シティで3年目を迎えるのは、日本代表経験もあるMF坂元達裕だ。

 昨シーズン、チームはリーグ5位に食い込んで昇格プレーオフに進出したものの、準決勝第2戦で延長戦の末、試合終了間際に決勝ゴールを許して涙を飲むという苦い経験をした。坂元は、その120分の激闘でもフル出場を果たすなど、これまでチームの主力として実績を残してきた。そういう意味では、チャンピオンシップで日本人選手が急増するきっかけを作った選手と言っても過言ではないだろう。

 今シーズンのリーグ開幕戦(ハル・シティ戦)はゴールレスドローで終わったが、坂元は4-2-3-1の右ウイングでスタメンフル出場を果たすと、続く12日のカラバオ・カップ1回戦のルートン・タウン(イングランド3部)戦では後半63分から途中出場。1-0の勝利に貢献し、チームは2回戦に駒を進めている。

 昨シーズンからコベントリーで指揮を執るのは、元イングランド代表のレジェンドのひとりとして知られるフランク・ランパード監督だ。

 2017年に現役を退いたランパードは、古巣チェルシーの下部組織のコーチを経験したあと、ダービー・カウンティ(2018年7月~19年7月)、チェルシー(2019年7月~21年1月)、エバ―トン(2022年1月~23年1月)、チェルシー(2023年4月~6月、ただし暫定)の監督を歴任し、昨年11月からマーク・ロビンズ前監督の後任としてコベントリーの新監督に就任。初年度は上々の結果を残すことに成功している。

 就任2年目の今シーズンは、世界的レジェンドが悲願のプレミアリーグ昇格に導くことができるかに現地のファンの注目が集まるところだが、日本のサッカーファンにとっては、坂元がこれまで以上の活躍をして昇格の力となれるかどうかが、最大の見どころになる。

 そのコベントリー・シティと同様、昨シーズンの昇格プレーオフ準決勝で敗退したブリストル・シティでプレーするのが、平河悠。昨夏にFC町田ゼルビアからローン加入し、その実力が認められて今夏に完全移籍を果たした代表1キャップを持つパリ五輪代表MFだ。

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