ロナウド、沈黙。リヨンが大博打に勝ってユベントスから大金星 (4ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO


 崖っぷちに立たされたガルシア監督は、直前のメス戦で冬に加入したばかりのMFブルーノ・ギマランイス(U−23ブラジル代表)を中盤に抜擢し、3バック(5バック)をテスト。2−0で勝利を収めてある程度の感触を得たことにより、大一番でその新布陣の採用に踏み切ったのだった。

 秀逸だったのは、トップ下に入ったフセム・アワールの役割だった。

 リヨンのエースナンバー8番を背負う21歳の天才は、状況に応じて2トップ下と左ウイングの位置を動き回り、それによって全体の布陣は3−4−1−2から3−4−2−1に可変。ユベントスの右インサイドハーフのロドリゴ・ベンタンクールとアンカーポジションのミラレム・ピャニッチの不出来も手伝って、自由に動き回って相手を混乱に陥れた。かつてリヨンで8番を背負っていた先輩ピャニッチも、後輩のプレーぶりに圧倒されたに違いない。

 さらなる驚きは、まだ加入して2試合目のブルーノ・ギマランイスのプレークオリティと戦術理解能力の高さだった。

4 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る