2018.04.05

CL4強ほぼ確実のレアル、バルサ。
大勝の陰に「落とし穴」はないか

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

CL準々決勝第1戦でローマを4-1で破ったバルセロナのリオネル・メッシ チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝第1戦。4試合のうち一番の接戦は、サンチェスピスファンで行なわれたセビージャ対バイエルンだった。

 セビージャが善戦した一戦となるが、予算規模で大きく上回る相手に対し、いいサッカーで対抗する好チームを、近年、CLで見かける機会は減っている。番狂わせも減っている。ビッグクラブのサッカーに穴がなくなり、つまり強者がそのまま好チーム化したことで、ダークホースにつけ入る余地が減ったことがその理由だ。

 それだけにセビージャは貴重な存在に見えた。1-2。第1戦に敗れはしたが、健闘したと言っていい。バイエルンにとっては苦戦だ。泡を食った理由は、決勝トーナメント1回戦でパリ・サンジェルマンがレアル・マドリードに敗れた理由と似ている。

 ブンデスリーガもフランスリーグ同様、永らく1強状態が続く。彼らは、普段の国内リーグで緩い環境に身を置いている。フランスリーグにレアル・マドリード級がいないのと似た理屈で、ブンデスリーガにもセビージャ的な好チームが存在しない。普段、簡単に力でねじ伏せられる相手とばかり戦っているハンディを、サンチェスピスファンの試合に見た気がした。

 2014~15シーズンのCL準決勝でバルセロナと対戦したバイエルンは、その第1戦を0-3で落とし、通算スコア3-5で敗れている。敗因はその1戦目の戦いにあった。強豪との対戦に慣れていない。久々の対戦に面食らったという感じだった。

 今回の印象もそれに近い。巧い選手は、巧い選手に弱い。巧い選手に技巧を発揮されると平常心を失うと言われるが、実際、セビージャのテクニカルなプレーに、バイエルンの選手はしばしば慌てていた。