初戦はベンチも、山口蛍がハノーファーの力となるときは近い (4ページ目)

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by AFLO

 自動降格圏となる17位で前半戦を終えたハノーファーは、冬季中断期間に監督が代わり、かつてブレーメンで黄金時代を築いたシャーフ監督が就任した。新たな監督がやってくればチームの戦い方も変わるため、ポジション奪取に向け選手にとってはチャンスとなることが多い。だが新監督にとっては成績の如何にかかわらず、すでに出来上がっているチームを大きく変えるのはリスクでもある。

 冬季キャンプを含め3週間ほどの準備期間があったが、シャーフ監督はチームを大きく変えることでバランスを崩す可能性を考慮し、課題となっていたFWに手を加えた程度にとどめた。山口が試合に出るようになるにはもう少し時間がかかるかもしれない。だが、山口には手ごたえを感じている部分もある。

「自分の特徴――守備のところだとか、ボールを取るところっていうのは全然通用しますし、自分の特徴は出せているかなと思います。ただ、こっちはプレーのスピードが速いので、そういう流れの速い中での判断というのは、もっと慣れていかなくちゃいけないとは思いますね。やっぱりひとりひとり能力が高いっていうのもあるので、1人で取り切れるところもあれば周りと連動しないといけないところもあります。その周りと連動するところは、入ったばかりで周りとのコミュニケーションもそこまでうまくいってないので、まだ難しいですけど」

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