初戦はベンチも、山口蛍がハノーファーの力となるときは近い

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by AFLO

 山口蛍がドイツ1部ハノーファーに移籍してからおよそ1カ月が経った。ハノーファーで初めての公式戦となるリーグ再開初戦、ダルムシュタット戦は出場こそなかったものの、メンバー入りを果たしベンチで戦いを見守った。

ダルムシュタット戦をベンチから見つめる山口蛍ダルムシュタット戦をベンチから見つめる山口蛍 もはや珍しくなくなった日本人選手のブンデスリーガ移籍だが、同一クラブに3人の日本人選手が同時に所属するのは初めてのことである。山口はなぜハノーファーへ移籍することを決めたのだろうか。

 その理由のひとつは、ハノーファーが最も早くオファーを出したからだ。

「セレッソでの昨シーズンが終わりに近づいたとき、最初にハノーファーが声をかけてくれたっていうのはありました。もうちょっと時間をかけてギリギリまで(他クラブからのオファーを)待てば、他のチームっていうのも、もしかしたらあったかもしれないですけど、やっぱり最初に声をかけてくれたので」

 2014年のブラジルW杯に出場して海外挑戦への想いを強くした山口には、移籍の可能性がありながらもなかなか実現には至らなかった。日本代表ではロシアW杯予選4試合に先発出場し、主力として活躍しているとはいえ、昨年はセレッソ大阪の一員としてJ2でプレーした。

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