開幕戦圧勝。香川真司とドルトムントが蘇った理由 (2ページ目)
ところ変われば、メンバーのポテンシャルが上がれば、やりたいことは変わるのだろう。だがそれを実現するには、精度が上がり切っていないように見えた。
香川の状況も良くはなかった。キャンプでの終盤に膝に違和感を覚え、その後ELの最中には風邪を引き、それが長引いてドイツ杯1回戦での出場はなかった。ボルシアMG戦も予想ではベンチスタート。だが、蓋をあけてみれば先発だった。
「試合前までおそらくベンチかなっていう気配はあったんで......。もちろん両方(スタメンでもベンチでも)でいける準備はしていました。(スタメンになったのは)今週はすごく良い練習ができていて集中できていたので、監督もコーチも『練習が良かった』と言っていた。そういうのも影響したのかなと思います。なかなかプレシーズン、うまくいってないところがあったので、不安もありましたけど、すごく集中して試合に入りました」
本人も驚きでとらえた開幕先発だったが、これがチームにとって大きく機能した。
ポゼッションを指向する中で、香川に与えられたポジションはかなり流動的だった。4-3-3のインサイドハーフ的な動きと、4-2-3-1のトップ下的な動きの両方と言ってよかった。
「(どちらで動くかは)もう自分で決めろと言われていて、そういう意味でもすごくインサイドに入ってくのは意識していました」
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