王座奪回を狙う川崎フロンターレ、復活を誓う鹿島アントラーズほか Jリーグ各チームの序盤のフォーメーションとプレー内容をチェック (2ページ目)

  • 中山 淳●文 text by Nakayama Atsushi

【気になる前線の再整備】

浦和レッズ

この記事に関連する写真を見るFW/興梠慎三(ブライアン・リンセン) 
MF/大久保智明、小泉佳穂、ダヴィド・モーベルグ 
MF/岩尾憲、伊藤敦樹 
DF/明本考浩、マリウス・ホイブラーテン、アレクサンダー・ショルツ、酒井宏樹 
GK/西川周作

 第3節のホーム開幕戦でセレッソ大阪に逆転勝利し、何とか今季初白星を飾ることに成功した浦和だが、マチェイ・スコルジャ新監督にとっては厳しい船出となった。もちろん、連敗スタートを強いられた背景には、対戦相手がFC東京と横浜F・マリノスという難敵だったこともある。しかし、0-2で敗れたその2試合には、今後に期待を抱かせるような要素は多くなかった。

 とりわけ不安視されるのが、キャスパー・ユンカー、江坂任らが移籍した前線の再整備だ。開幕スタメンを飾った2年目のブライアン・リンセンは周囲との絡みも少なく、横浜FM戦(第2節)の後半から出場した興梠慎三のほうが攻撃を活性化させた。とはいえ、年齢的な部分を考えても興梠を軸にするのは非現実的で、どれだけ早い段階でリンセンがフィットできるかが、今後の行方を左右しそうだ。

 そのためにも、まだおぼろげなスコルジャ新監督のサッカーをピッチ上で具現化することが最大のポイントか。それができなければ上位進出は難しい。

【未勝利が続くもエース・細谷真大は好調】

柏レイソル

この記事に関連する写真を見るFW/小松屋知哉、細谷真大、マテウス・サヴィオ 
MF/仙頭啓矢、山田康太 
MF/高嶺朋樹(椎橋慧也) 
DF/三丸拡(川口尚紀)、古賀太陽、立田悠悟、片山瑛一 
GK/佐々木雅士

 昨季は前半戦の貯金を後半戦で食いつぶし、7位に終わった柏。とりわけ昨年8月6日の京都戦の勝利以来、10戦勝利なしでシーズンを終えただけに、今季は心機一転、白星スタートを切りたかったところだが、3試合を終えて2分け1敗。通算13試合未勝利の状態が続き、新しいシーズンも厳しい状況が続いている。特に心配なのが、最終ラインがなかなか安定せず、ミスから失点を喫してしまうという悪癖か。

 基本布陣は4-2-3-1にも可変する4-3-3。相手が3バックのアビスパ福岡戦(第3節)では、仙頭啓矢を一列上げて細谷真大と2トップを組ませる4-4-2で臨んだが、残念ながらそれも奏功することはなかった。

 とはいえ、今季は大幅な戦力の入れ替えがあったので、チームが機能するまでにはそれなりの時間を要することは想定内。エースの細谷は好調なので、そこに希望を見出したい。

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