J1参入プレーオフの謎。ファジアーノ岡山が完敗し、再び繰り返された「3位の悲劇」
これだからJ1参入プレーオフは面白く、裏を返せば、難しい。そんなことを改めて感じさせる一戦だった。
今季のJリーグで、3シーズンぶりに復活したJ1参入プレーオフ。J2の3位から6位までの4クラブが出場してトーナメント方式で戦い、勝ち上がった1クラブがJ1の16位と来季のJ1参入をかけて決定戦を行なう、シーズン最後のサバイバルレースだ。
この熾烈なトーナメントに、J2では"トップシード"となる3位で駒を進めたのが、ファジアーノ岡山である。
2009年にJ2昇格を果たした岡山は、昨季まで13シーズンを戦い、ひと桁順位で終えたのは、わずかに4回。2016年に6位となり、プレーオフに進出したのが過去最高成績で、お世辞にもJ1昇格争いの常連とは言えないクラブだった。
しかし、新たに木山隆之監督を迎え、積極的な外国人選手の補強を行なった今季は、昨季の11位から3位へと大躍進。クラブ史上最高順位でリーグ戦を終えた。
しかも、結果的に3位に終わったとはいえ、最終盤まで2位を争い、J1自動昇格の可能性を残した戦いぶりは、内容的にも胸を張れるものだった。
オーストラリア代表ストライカーでもあるFWミッチェル・デュークも、「岡山の歴史で一番いい順位で終われたのは、クラブの規模を考えればすばらしいこと。誇りに思う」と口にする。
自動昇格こそ逃しはしたが、プレーオフを勝ち上がって充実のシーズンを締めくくろう。その思いは、クラブに関わる誰もが強かったはずだ。
ところが、である。
今季J2で3位だった岡山は、同6位のモンテディオ山形をホームに迎えたプレーオフ1回戦で、0-3というよもやの完敗。あっけない結末でシーズンの幕を下ろすことになった。
今季J2で3位という好成績を収め、J1参入プレーオフに臨んだファジアーノ岡山だったが...この記事に関連する写真を見る
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