浦和レッズが今季前進できたわけ。大胆な選手入れ替えの裏にあったベテラン選手たちの献身
浦和レッズが2021年の今季、新たな時代への一歩を踏み出したことは間違いない。
今季からリカルド・ロドリゲス監督を新指揮官に迎えた浦和には、開幕前はもちろん、シーズン途中にも多くの選手が加わり、チームの姿はたちまち様変わりしていった。
順位は? というと、今季J1では6位。昨季の10位からランクアップはしたものの、必ずしも満足できるものではなかっただろう。だが、"血の入れ替え"が進むなかで、チームが確実に前進していることは印象づけた。
J1最終節から1週間。今季最後のタイトルを争うべく行なわれた天皇杯準決勝は、浦和にとって、そんなシーズンを象徴する試合となったのではないだろうか。
結果から言えば、浦和はセレッソ大阪を2-0で下し、決勝進出を決めた。
天皇杯準決勝、浦和レッズがセレッソ大阪を下して決勝進出を決めたこの記事に関連する写真を見る しかし、試合内容についてロドリゲス監督の言葉を借りれば、「非常に難しい展開」。特に序盤は、「ゴール近くまで行ってもチャンスは作れず、相手の(守備の)堅さの前にゴールをこじ開けられなかった」。ボールを保持して、攻勢に試合を進めているものの、ゴールが遠い。今季の浦和が何度となく見せてきた試合、と言えるかもしれない。
そんなジリジリとしたこう着状態を打ち破ったのは、2010年のプロ入り以来、12年間在籍した浦和を今季限りで離れることが決まっている、DF宇賀神友弥だった。
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