再開後に評価が急上昇した浦和レッズ。
それが正しいことを証明した一戦 (2ページ目)
しかし、フタを開けてみると、浦和は開幕戦の勝利を皮切りに、4カ月を超える長期中断を挟んで3勝1分けの好スタート。特にリーグ再開後は、失点の少ない安定した試合運びから限られたチャンスを生かす、"接戦巧者"ぶりが際立っていた。
さまざまなメディアがリーグ戦再開後に行なったJ1順位予想の"改定版"でも、浦和の評価は概ね上がっていた。
ところが、そんな上昇気配漂うなかでの急ブレーキ。このまま連敗が続くようなら、浦和は順位とともに、自分たちへの評価もたちまち急落させかねない。この横浜FC戦は、浦和にとって序盤戦のヤマ場と言ってもいい試合だったはずである。
柏木陽介(写真)ら「オーバー30」の選手たちが奮闘した浦和レッズ そこでチームを救ったのは、"オーバー30"の選手たちだった。
浦和は、大敗した前節の試合から先発メンバーを一気に5人も入れ替え。なかでも30代の3選手、すなわち、今季まだ1試合しか出場していないDF槙野智章、DF鈴木大輔、同じく2試合出場のMF柏木陽介が名を連ねていた。そこには、悪い流れを変えたいという意志とともに、彼らに対する信頼が感じ取れた。
今季初先発となった槙野が語る。
「2連敗するなかで、外から見ていてチームに元気がなく、声が少ないし、コミュニケーションを取っている姿が見られなかった。(自分が入ることで)ピッチの中での雰囲気作りを徹底した」
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