もはや磐石の強さ。今季、
二兎を追う浦和レッズが「両獲り」なるか (2ページ目)
パスとドリブルを織り交ぜて攻め続け、ボールを失ってもすぐに高い位置で奪い返す。敵陣で攻守を繰り返す、ほぼ完璧な試合展開のなかで、43分には3点目を奪い、前半にして勝負を決定づけた。浦和のペトロヴィッチ監督は満足そうに語る。
「立ち上がりからアグレッシブに試合に入れた。前からプレッシャーをかけ、相手にゲームを作らせず、前半で3-0にできた」
浦和は後半に入っても、さらに3点を追加。ウェスタン・シドニーに1ゴールを与えはしたが、結果は6-1の大勝だった。ペトロヴィッチ監督が続ける。
「後半、(浦和の選手に)疲れが見えて、相手に危険なシーンを作られた。中盤を相手に使われ、チャンスを作られたが、それでも自分たちがボールを持ったときには相手の背後を突くことができた。いくつか修正点はあるが、6-1はすばらしい結果だった」
J1でも第8節終了現在、2位のガンバ大阪に勝ち点4の差をつけ、堂々の首位に立つ浦和は、ACLでも難なくグループリーグを突破。このところ、JクラブにとってJ1とACLを並行して戦うことは、いわば鬼門であり、「二兎を追う者は一兎をも得ず」に終わるのが当たり前になっていた。それどころか、二兎を追った結果、J2に降格してしまう例まであったほどだが、浦和はここまで見事に二兎を追い続けている。
もちろん、浦和が最終的に二兎を得られるかどうかはまだまだわからないが、その可能性を十分に感じさせる戦いを見せていることは間違いない。
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