2015.11.25

ジュビロ磐田をJ1復帰させた「名波イズム」と「3つの約束」

  • 望月文夫●文 text by Mochizuki Fumio
  • photo by Nikkan sports

 ジュビロ磐田が、J1自動昇格圏内のJ2リーグ2位となって、3年ぶりとなるJ1舞台への復帰を決めた。

 勝てばJ1昇格が決まる最終戦は、アウェーで大分トリニータと対戦。後半17分、DF伊野波雅彦が先制ゴールを決めて、そのまま逃げ切るかと思われたが、試合終了間際の後半45分にまさかの同点ゴールを許してしまった。だが、その直後、MF小林祐希が奇跡の勝ち越しゴールをゲット。劇的な勝利で、目標のJ1自動昇格をもぎ取った。それはまさに、名波浩監督が目指す"黄金期の復活"を予感させる、最高の締めくくりだった。

最終節で劇的な勝利を飾って、見事J1昇格を決めたジュビロ磐田。 一昨年、J2に降格したジュビロは1年でのJ1復帰を目指していたが、シーズン中盤を迎える頃には、自動昇格を果たすには厳しい状況にあった。そんなチームの建て直しを図るために、クラブOBの名波監督を迎えたのは、シーズンも終盤に突入した9月のこと。しかし、さすがに一度悪循環に陥ったチームが急激に変化することはなかった。そのままリーグ戦を4位で終えて、J1昇格プレーオフには臨んだものの、準決勝であえなくモンテディオ山形に敗れた。

 J1で数々のタイトルを手にしてきた名門クラブが、J2での2年目のシーズンを迎えることになるとは、誰も想像していなかった。ゆえに、J1昇格プレーオフに敗れて数日後、練習を再開した名波監督に対して、地元メディアからその原因についての質問が乱れ飛んだ。

 その際、J1昇格のために足りなかったものとして、名波監督が真っ先に指摘したのは、"チーム内のコミュニケーション不足"だった。