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コロンビア戦に生かしたいギリシャ戦の反省点とは? (3ページ目)

  • photo by JMPA

 スタメンを入れ替えるとしたら、累積警告2枚になると次戦出場停止となるため、2戦目までにイエローカードを1枚もらっている選手を控えに回す可能性があるくらいだろう。そのため、ボランチのサンチェスは出場しない可能性が高い。だが、ハメス・ロドリゲス、グアルダード、グティエレスら主力は出てくるはずで、かなりの警戒が必要になる。

 日本代表は4年間の総決算として、コロンビア戦も主導権を握る戦いを目指してほしい。もちろん日本のことは研究されているだろうし、今までどおりのことをやるだけでは勝てない。自分たちの力を120%発揮して、90分間ミスなくやる。難しいミッションだが、それができて初めて勝利をつかむことができると思う。

 コロンビア代表は強い。彼らは引いて守ることもできるし、前からの連動したプレスもできる。ポゼッションサッカーも、カウンターサッカーもできる。コンビネーションもあるし、個の力もある。状況に応じていろいろなスタイルで戦うことができる、すべてを兼ね備えたチームだ。

 さらに、ブラジルで行なわれている大会のため、隣国であるコロンビアから大勢のサポーターが詰めかけて、ホーム同然の雰囲気で戦えている。サポーターの後押しが、選手たちに力を与えている。

 そうした雰囲気のなかで日本が勝利するには、総力戦で戦わなくてはならない。ボールも人も動くサッカーで、チャンスでは怖れずに縦パスを入れ、ゴールを目指してスピードアップをはかる。ただし、パスのクオリティが低いとカットされて一瞬で逆襲をくらう。コロンビアのカウンターは速く、ふたり目、3人目の選手も絡んでくるだけに、止めるのは容易ではない。何度かカウンターでピンチを迎えるだろうが、そこをしのいで、点を奪いにいってほしい。

 失点をしても、下を向く必要はない。今大会はお互いに攻め合う展開になって、ゴールを取り合う試合が多い。失点してもあきらめずに、ゴールを目指して攻撃的に行ってほしい。日本は、まだ世界を驚かすサッカーができていない。このコロンビア戦で、世界中をあっと言わせる結果を残してくれることを願っている。

著者プロフィール

  • 福田正博

    福田正博 (ふくだ・まさひろ)

    1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。中央大学卒業後、1989年に三菱(現浦和レッズ)に入団。Jリーグスタート時から浦和の中心選手として活躍した「ミスター・レッズ」。1995年に50試合で32ゴールを挙げ、日本人初のJリーグ得点王。Jリーグ通算228試合、93得点。日本代表では、45試合で9ゴールを記録。2002年に現役引退後、解説者として各種メディアで活動。2008~10年は浦和のコーチも務めている。

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