【ACL】初のアジア制覇を目指して。
柏レイソルの静かなる闘志

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Getty Images

 柏が初めて経験するAFCチャピオンズリーグ準々決勝。アジア制覇へ向けて一歩ずつ階段を上がってきた一昨季のJ1王者は、アルシャバブ(サウジアラビア)を相手に苦しいゲームを強いられた(1-1の引き分け)。

 試合後、アルシャバブのミシェル・プロドーム監督が口にした言葉は、その事実を端的に表している。

柏は工藤のゴールで先制するも追いつかれて1-1。アルシャハブとの準々決勝第1戦はドロー柏は工藤のゴールで先制するも追いつかれて1-1。アルシャハブとの準々決勝第1戦はドロー「(試合の)始めはいい形ではなく、そこで失点してしまったが、その後の反応がよかった。たくさんのチャンスを作ったし、我々のほうがチャンスは多かった」

 ベルギー代表としてワールドカップなどでも活躍した、かつての世界的名GKは穏やかな口調で話し、こう付け加えた。

「勝てたかもしれない試合だと思っている」

 柏は21分、CKの競り合いでこぼれたボールをFW工藤壮人が蹴り込んで先制。しかし、その後は「相手の選手が捕まえにくいところで連携するようになり、我々が後手を踏んだ」と柏のネルシーニョ監督が振り返ったように、中盤で主導権を握られた。44分、CKからフェルナンドに決められて同点に追いついかれると、後半もスピードで勝るアルシャバブ優勢のまま試合は進み、ドリブルやワンツーでディフェンス網を破られる場面が何度かあった。試合終了間際に再び工藤が惜しいシュートを放ったものの、チャンスの数を比べれば柏の劣勢は否めなかった。

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