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サッカー日本代表はまさかの行き詰まり? 相手の対策を上回れずアジアカップは大丈夫か (2ページ目)

  • 中山 淳●取材・文 text by Atsushi Nakayama

【"対策の対策"は用意できるのか】

 今回対戦したベネズエラも、基本布陣の4-4-2ではなく、日本対策として3バックを採用。10番(ダニエル・ペレイラ)を2トップ下に配置する3-4-1-2で試合に臨むと、それを見事に機能させて日本を大いに苦しめた。

 まず、日本のビルドアップ時には10番が前に出て3トップを形成し、日本の3バックをマーク。各ポジションをマッチアップさせられて日本はビルドアップに苦しみ、敵陣への前進がままならない状況が続いた。

 加えて、ベネズエラのビルドアップ時には、10番が自由に動きながらスペースを見つけてボールを受けた。日本としては、鎌田大地、熊坂光希(負傷交代で8分から田中聡)のダブルボランチは相手のダブルボランチを見なければならないため、誰も10番を捕まえられず、容易に相手の前進を許す現象が続いた。

 後半になると、日本の3バックの1枚(主に渡辺剛)が10番に付いていくシーンも見られたが、それを見るや否やベネズエラは59分の選手交代で立ち位置を修正。日本と同じ3-4-2-1にして、ミラーゲームの勝負を仕掛けてきた。

 先のウルグアイ戦では、4-4-2のウルグアイが右MFの18番(ブライアン・ロドリゲス)を伊藤洋輝と中村敬斗の間に立たせ、2トップが板倉滉と瀬古歩夢をマーク。4-4-2の布陣が3-4-2-1と対峙する時の典型的な対策で、日本を苦しめた。

 鎌田がピッチに立っている時は、彼が最終ラインに下りて一時的に4バックを形成することで相手のプレスを回避するシーンはあるが、それはビルドアップ時のみで、前進後は中盤で数的不利に陥るので元のポジションに戻らざるを得ない。しかも相手はミドルゾーンで陣形を整えて待ち構えるため、日本のパスコースは限定されてしまい、試合をコントロールするには至らない。

 立ち位置をフレキシブルに変えにくい3バックシステムでは、一定レベルの相手が対策を打ってくると、"対策の対策"を用意するには限界がある。会見では、森保監督が4バックへの可変を示唆していたが、ボランチ1枚が一時的に最終ラインに落ちる以外、3バックを基本布陣としながら4バックに可変するシステムを完成させるのは非現実的だ。

 そういう意味では、限られた時間のなかでこれまで試みたことがないような"対策の対策"を用意できるかどうかが、今後の課題になる。それができなければ、おそらく現状のシステムの行き詰まりは解消できず、劣化が始まる可能性もあるだろう。

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