林陵平×岩政大樹のワールドカップ総括「5バックの終焉」「日本が目指すサッカーの指針がもう少しあってもいい」 (3ページ目)
【日本サッカーの構造的課題】
岩政 育成年代を見ていても、日本は「個人」の1対1で戦おうとしている傾向があります。それもすばらしいことなんですが、子供の頃から連係を意識していないと、どこかで行き詰まるんじゃないかと思います。
林 個人の力ももちろん大事だし、でもサッカーはチームスポーツだし、難しいですよね。
岩政 ワールドカップを見ていて、「エムバペのスピードすごいな!」とかテクニックの話もいいのですが、連係にも注目してほしいなと思いました。
林 指導者側の理解という問題もありますか。
岩政 そう思います。外から見ていると「サッカーをやってきた人なら全員分かるでしょう」となりがちですが、3対2の状況でどうボールを動かすか、システムのなかでの判断まで理解している人は意外と少ない。クラブでも相手とどう駆け引きして、局面をどう優位に持っていくかという本質を理解したうえで伝えているチームは多くない気がします。
【日本サッカーの次の20年に向けて】
岩政 僕が子供だった90年代は日本サッカー協会発信で、日本全体にこれからの方向性と20年後のビジョンが明確に伝えられていた気がします。でも今は若干フワッとしている。いい言葉で言えば「多様性」なのでしょうが、「日本が目指すサッカーの指針」がもう少しあってもいいと思います。スペイン的な方向なのか、フランス的な方向なのか。それをベースにしつつ、個々の判断で「でも俺はこっちだ」となっても全然構わないし、全員が揃ってやる必要もない。でも国として「2050年大会で優勝」にどう向かっていくかを明確にしてくれたらいいなと思います。
林 そうですね。どこを目指すかはわかっているとしても、どう目指すかの部分でタスクをもっと振り分けていかないといけないと感じます。
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