【サッカー日本代表】ジャーメイン良が描く30歳からの未来像「海外は現実的じゃない。3、4年はトップフォームでやれる」 (4ページ目)
【理想とするフォワード像は...】
── 現在はヨーロッパでプレーする彼らの存在は意識しますか。
「ヨーロッパでプレーしている選手はちょっと別世界にいると思っていたので、そんなに意識はしてなかったです。ただ、E-1のあとに守田が久々に連絡をくれたんです。代表という同じテーマで会話ができた時に、ちょっとは近づけているのかなって思いましたね」
── 自分も海外でプレーしたい、という思いも生まれてきましたか。
「それはないです。もう30歳なんで、年齢的にも現実的じゃないなと。去年の夏に少しそういう話があったんですけど、そこで実現できなかった時点で、もうあきらめました」
── 今回の活躍によって、ワールドカップの舞台がおぼろげに見えてきたのかなと思います。ご自身のなかではどのように分析していますか。
「正直、ヨーロッパ組がいる代表には一度も呼ばれていないので、僕にはまだおぼろげにも見えていません。次の9月の代表戦に選ばれれば、ようやく見えてくるかもしれませんが。
ただ、広島で結果を出して、そこに呼ばれたいという思いは、代表を経験したことで強くなっています。広島でいいパフォーマンスを続けて、スタートラインに立てるようにがんばりたいと思います」
── 日本代表やワールドカップ出場もそうですが、ジャーメイン選手が思い描く未来像はどういったものですか。
「もう30歳なんで、サッカー選手としてのキャリアはすでに終盤戦。そこまで先が長いとは思わないですけど、今回、また新しいチャンスが生まれたと思っています。それをモノにすることが今のひとつの目標ですし、あと3、4年はトップフォームでやれると思っているので、Jリーグを代表するようなストライカーになりたいと思っています」
── 理想とするフォワードはいますか?
「僕はプレミアリーグがけっこう好きなんですけど、中位くらいのチームに、やたらと点を取る選手がいるんですよ。そういう選手がかっこいいと思いますね。
ただ、去年は自分もそういう感じで結果を出せたんですけど、今年は優勝争いをするチームに移籍してきたので、理想像にはちょっと離れてしまいました(笑)。でも、やっぱり一番かっこいいのは、優勝するチームのエースになること。それを実現できるように、がんばりたいと思います」
<了>
【profile】
ジャーメイン良(りょう)
1995年4月19日生まれ、神奈川県厚木市出身。アメリカ人の父と日本人の母との間に生まれる。流通経済大柏から流通経済大に進学し、大学4年時に特別指定選手としてベガルタ仙台でJリーグデビュー。2021年に横浜FC、2022年からはジュビロ磐田でプレーしたのち、2025年にサンフレッチェ広島へ。2025年7月、A代表デビューとなったE-1選手権・香港戦で4ゴールを記録。大会得点王とMVPを受賞する。ポジション=FW。身長182cm、体重82kg。
著者プロフィール
原山裕平 (はらやま・ゆうへい)
スポーツライター。1976年生まれ、静岡県出身。2002年から『週刊サッカーダイジェスト』編集部に所属し、セレッソ大阪、浦和レッズ、サンフレッチェ広島、日本代表などを担当。2015年よりフリーランスに転身。
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