大谷翔平フィーバーの陰に隠れて...サッカー日本代表の8大会連続ワールドカップ出場決定が目前なのにワクワクしないわけ (2ページ目)
とはいえ、そんなアジア最終予選も、幸いにしてホームゲームはほぼ満席の状態が続いている。ワールドカップ出場がかかった試合への注目度だって捨てたものじゃない、のかもしれない。
だが、そこにあるのは最終予選への注目度というよりも、ヨーロッパ組の凱旋試合へのそれではないだろうか。つまり、多くのファンのお目当ては、ワールドカップ出場がかかった試合を見ることではなく、三笘薫や久保建英らを生で見ることではないのか、という意味だ。
かつての日本代表は、その多くがJリーガーで占められていた。彼らのプレーを生で見たければ、週末に日本のどこかのスタジアムに足を運べばよかった。
ところが、日本代表にはほぼヨーロッパ組しかいなくなった現在、彼らのプレーを日常的に見られるのは、ネット配信を中心とした試合映像くらい。生で見る機会は、ほとんどなくなった。
だからこそ、日本代表戦は貴重なチャンスなのだ。
だとすると、それが親善試合であろうと、最終予選であろうと、大きな違いはないのかもしれない。客席が埋まるのも、日本代表の人気というより、ヨーロッパで活躍する選手個々の人気によってかろうじて支えられていると言っていいだろう。
日本が初めてワールドカップに出場した1998年大会当時のアジア最終予選、それに続く第3代表決定戦は、国民的関心事という表現が大げさではないくらい、大きな注目を集めた。多くの人たちが、まさに固唾をのんで試合の行方を見守っていた。
だがその後は、回を重ねるごとに注目度が下がり、今やさしたる話題になることもなく、何の緊張感もないままに、まもなくワールドカップ出場が決まろうとしている。
それは、日本代表が強くなったがゆえの変化ではある。ファンが求めるものの水準が上がった、とも言えるだろう。
しかし、どんな理屈を並べようと、結果として日本代表のワールドカップ出場は、おそらく大谷フィーバーが冷めやらぬなか、人知れずひっそりと決まることになりそうだ。
あなたは、ドジャースvsカブスの第2戦翌日、日本代表のワールドカップ出場が決まるかもしれない試合が行なわれるのを知っていますか。
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