新生なでしこの要・熊谷紗希
「同世代で固まるなんて、私がさせない」 (3ページ目)
「それでも結構話しましたよ、アメリカでもスウェーデンでも。高木(ひかり)とか、(千葉)園子とか。みんな真面目で(笑)。人見知りとかはあるかもしれないけど、あまり喋らない人を作りたくないんです。同じ世代だけで固まっちゃったりとかも......そんなことはさせませんけど(笑)」
明るい表情で、今後のなでしこについて語ってくれた プレー面でもこれまでとは異なり、センターバック(CB)としても統率する役割を担った。限られたわずかな期間ではあったが、熊谷は希望を抱いていた。それは高倉監督が目指すものが"攻撃につなげる守備"であり、熊谷が取り組んできた"奪う守備"と共通していたことも大きい。7月に行なわれたスウェーデン遠征では、ついに熊谷に中盤のポジションが与えられた。手をつけたばかりの4-1-4-1システムでのアンカー、4-4-2のボランチと、時間を追ってその役割は変わったが、本人には少なからず手応えがあった。
「スウェーデンでの取り組みはすごくうれしかった。(阪口)みずほちゃんとボランチをやってみて、個人的にはこれからの伸びしろを感じることができました。もちろんまだまだですけど、まったく可能性がないとは思わなかった。高倉監督は、こうしろああしろという縛りがなくて、一緒にカラーを作っていく感じ。だから今は何でもできるとも言える。チャンスがあればボランチとしてのチャレンジもアピールもしていきたいと思ってます」
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