2014.11.15

見えて来た全体像。本格的な世代交代はアジアカップ後

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi 山添敏央●写真 photo by Yamazoe Toshio

 ホンジュラスに6—0で勝利した11月シリーズの第1戦。ブラジルW杯を戦った選手たちをズラリと並べたことで、前体制との違いが「改めて」くっきりと浮かび上がった。

的確なポジショニングで存在感をアピールした遠藤保仁「メンバーは同じでも、戦術もポジションも違うから、全然違うものだと思ってやっていた」

 内田篤人がそう語ったように、4−2−3−1から4−3−3へとシステムが変更され、長谷部誠、遠藤保仁、本田圭佑、香川真司……といった、前体制で主軸だった選手たちのポジションが変化した。そして何より、チームのコンセプトが大きく変わった。

 どんな相手に対しても、攻撃的なスタイルを貫こうとしたザックジャパンとは対照的に、アギーレジャパンは、指揮官自身が何度も口にしているように、「決まったスタイルはない」ことが、言ってみればスタイルだ。

 このホンジュラス戦後の記者会見においても、アギーレ監督は改めて強調した。

「今の日本代表は相手陣内で仕掛けることができるし、引いて守ってから攻撃を仕掛けることもできる。チームには両方のオプションを与えていて、選手の判断に委(ゆだ)ねている」

 今回、日本代表に復帰したブラジルW杯経験者たちの言葉に耳を傾けてみると、そうした現チームのコンセプトが、改めてよく分かる。

「細かい指示はないので、ある程度、自分たちで考えていけばいいのかなと思います」

 右サイドで本田をサポートした内田がそう言うと、香川とともにインサイドハーフを務めた遠藤はこう言った。

「基本的に形を決めずにやっていたし、(香川)真司も自由に動くタイプなので、スタートポジションだけ決めて、あとは自由にやっていた」

 さらに、日本代表で初めてアンカーを務めた長谷部は、こんな言葉を残している。

「監督に、『これはするな』ということは言われていなくて、『こんな形もある』というヒントを与えられている。ピッチの中でプレイするのは自分たちなので、臨機応変に組み立ててやった部分はある」