【ドラフト2024】今年もBCリーグ選手は大量指名されるのか 最注目の有力候補5人
プロ野球ドラフト会議が間もなく開催される。昨年は独立リーグ出身選手の指名が史上最多の23人。NPBを目指す選択肢として、独立リーグが知名度を得てきた感がある。
今年9月にはルートインBCリーグ選抜と巨人三軍戦、西武三軍戦、ソフトバンク三軍戦と計6試合が組まれ、NPB各球団の編成が集まった。そこでも注目された、BCリーグの有力候補を紹介していく。
【注目度No.1の若手捕手】
■町田隼乙(まちだ・はやと/捕手/光明相模原→BC埼玉武蔵ヒートベアーズ/21歳/186cm・88kg/右投・右打)
2024年のBCリーグで最も注目されたのは、町田で間違いない。「捕手の有力候補が少ない」とも言われる今年、複数の球団が熱視線を送る。
光明相模原高校からBC埼玉に入団した2022年、高卒ルーキーにして58試合中57試合に出場。だが、打力もキャッチングも送球も課題だらけで、「自信があった」はずの肩は独立リーグで通用しなかった。
2年目の2023年には、正捕手として65試合すべてに出場。本塁打8本を含む長打でアピールしたが「送球が課題」と言われ続けた。肩は強いが、高身長の影響もありフォームが大きくなってしまう。試行錯誤が続いた。
この間、BC埼玉からは野手が続けてドラフトで指名された。2022年には樋口正修(中日)、2023年には町田の高校からのチームメイトだった金子功児(西武)。当然悔しさは大きく、NPBは「必ず行ってみせる」と誓う場所になった。
一時はコンバートを打診され苦悩するも、昨年の宮崎フェニックスリーグで、捕手出身の山下和彦監督(大分B-リングス)につきっきりで指導を受けることができた。また、2年連続で阪神の二軍の春季キャンプに参加。ブルペン捕手のアルバイトとしてNPB投手の球を受け、時には捕手の練習にも加わった。
「このふたつが転機でした。スローイングで指導されたのは"力を抜くこと"と、"手だけでなく下半身を使って投げる"ということ。成果はすぐに出ました。以前は何も考えずに投げていたのが、自分の形として固まってきた」
今季、町田のスローイングは飛躍的に改善した。低い軌道で強い送球。二塁への送球タイムも1.8秒台をコンスタントに出せるようになった。
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