このティー打撃はすごい!ヤクルト西浦直亨はレギュラーを獲れるか

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 ヤクルトの沖縄・浦添キャンプ。プロ4年目、西浦直亨(にしうら・なおみち)の練習している姿を眺めていると、今シーズンの「目の覚めるような活躍」が目に浮かんでくるのだった。

昨年、自己最多の72試合に出場した西浦直亨昨年、自己最多の72試合に出場した西浦直亨 西浦は2012年のドラフトでヤクルトから2位指名を受け入団。アマチュア時代は天理高、法政大と名門の中心選手としてプレー。プロ1年目に開幕戦初打席初本塁打という華々しいデビューを飾ったが、「プロのレベルは想像以上に高かったです」(西浦)と、これまで自分の納得する野球ができずにいた。西浦は言う。

「なぜ結果が出なかったのか。その理由は......ひとつではありません。野球に対する考え方、取り組み方、バットの振り方、すべてにおいて一軍レベルではなかったですね」

 昨年も開幕一軍こそ果たしたが、5月に登録抹消。しかし、7月6日に再び一軍に昇格すると、そこから"目覚め"の気配を感じさせる活躍を見せる。なにより印象に残ったのが、早出練習でのティー打撃の練習風景だった。

 過去3シーズン、杉村繁チーフ打撃コーチが考案した10種類のティー打撃を練習する選手を数多く見てきたが、西浦のティーは素人目に見ても「これは打つ!」と確信できるほど素晴らしいものだった。スイングの軌道、上下の連動性、下半身の安定感など、どれも一級品に見えた。

 ちなみに、一軍再昇格後の成績は219打数58安打、打率.265、7本塁打。西浦はこの7月以降のバッティングをどう感じていたのか。

1 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る