ラミレス監督が語る今季「5月3日がターニングポイントだった」 (3ページ目)

  • 村瀬秀信●文 text by Murase Hidenobu
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro寺崎敦●協力 cooperation by Terasaki Atsushi

―― その後にエースに指名した山口投手が3完投しているように、試行錯誤をしていくうちに、チーム全員の『トリセツ』を理解できてきたということでしょうか。

ラミ 時間がかかりましたが、失敗を経験したことでこの投手は6回で代えるのか、7回もいってもらえるのか。この状況ではどのリリーフ投手が適切かという細かい部分まで理解できてきました。打者の方でも開幕当初はリードオフの1番打者をいろんな選手にやってもらいましたが結果が出ない。2番もそうでしたね。当初はカジ(梶谷)を想定していたのですが、ケガで開幕に間に合わず攻撃的2番構想を変更しなければならなかった。2番に置くのであれば、エンドランやバスター、送りバントも含めて、『犠牲になることができる選手』を使いたいと思ってきたのですが、なかなかその正しい選手を配置することができず、石川が帰ってくるまで固定することができなかった。正しい起用法、そしてその起用に対して選手がどのように感じているかも含め、選手のことを知るための時間がかかりすぎてしまった点は反省しています。

―― なかなか調子が出ない選手でも、例えば白崎(浩之)選手や荒波(翔)選手、新外国人のロマック選手などのように我慢強く起用し続けるなど、起用には一定の信念のようなものも見えたような気がしたのですが。

ラミ ええ。ただ、ロマックに関しての判断は特別難しかったと思います。バッティング練習を見ると、非常にいいスイングをしているし、パワーもある。ゲームでも必ずホームランを打てるだろうなと期待させてくれる内容なのですが、実際ゲームになるとまるで変わってしまう。まだ若いですし使い続ければいつか打ちはじめ、必ずこの球団のスーパースターになってくれる......そう信じていたんですけどね。

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