米記者3人がア・リーグ新人王を大予想。大谷翔平の受賞に太鼓判!? (2ページ目)

  • ブラッド・レフトン●文 text by Brad Lefton
  • 田口有史●写真 photo by Taguchi Yukihito

 そう語るトプキン記者だが、最終的に出場試合数にかかわらず大谷が授賞すると見ている。

「投手、野手として彼がチームにもたらした影響は、ほかの候補者よりも勝っていると思います。大谷の最大のライバルはアンドゥハーになるでしょうね。彼はいい打者ですし、ミートする能力も高い。でも、守備がイマイチなんです。ヤンキースが守備固めの際、彼を外していたことからも明らかです。それにアメリカン・リーグのディビジョンシリーズで王手をかけられた4戦目、アンドゥハーは先発出場していません。攻撃よりも守備を重視したために外されてしまった。

 グレイバー・トーレスもいい1年を送ったと思いますし、今までの新人王受賞者と同じような活躍をしたと思います。でも、大谷が成し得たことは非常に特別なことなので、そこはもっと認識されるべきだと思うんです。そういうことも考慮して、大谷が受賞すると思います」

 ちなみにトプキン記者は、レイズのウェンデルを評価はしているが、新人王の候補から外している。

「ウェンデルはこの4人のなかで、もっともWAR(セイバーメトリクスによる選手の総合評価指標)が高いのです(ウェンデル4.3、大谷3.9、トーレス2.9、アンドゥハー2.2)。しかし、守備面でどのポジションが一番自分に適しているのかを確立できなかった。それにレイズでプレーしているため、本当に目立った活躍をしない限り注目されることはないと思います。よって、最終の3選手にさえ選ばれるのは厳しいと思います」

 その言葉どおり、5日(日本時間6日)に最終候補者が発表され、ウェンデルは外れた。

 最後に話を聞いたのは、『ザ・アスレチック』のチャド・ジェニングス記者。普段、彼はボストン・レッドソックスを担当している。

「アンドゥハーの守備の悪さは間違いありませんが、サードの守備はほどほどにできますし、打ってほしい時に打ってくれるので、希少価値はすごくあると思います。だからこそ、シーズンを通して使われたのだと思います。シーズン100勝したチームの主軸を担った選手ですよ。数字を見てもわかるようにいい打者なんです。何度も言うようですけど、とにかくいいバッターなんです。だけど、こんなに貢献した彼を見ても、私はやっぱり大谷に投票すると思います。だって、あんな選手を見たことないですから」

 果たして、大谷は日本人メジャーリーガー4人目の新人王受賞となるのか。注目の発表は、今月12日(日本時間13日)に行なわれる。

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