黒田博樹が語る「ヤンキースで投げることの重み」 (2ページ目)
イチローも同様に、「このチームには、僕が理想とする環境がある」と口にしていた。
そして黒田もヤンキースで投げることについて、こう語った。
「目指しているところが、他のチームとは違うと感じる部分はありますね。毎年、常に高いところを目指している。プレイひとつをとっても、ピッチングの1球にしても、意味があるし、重みがある。その上でチームに貢献できれば、それだけ高く評価してもらえるチームだと思います。僕の中では1球たりとも気が抜けない。そういう気持ちで常にいますし、ヤンキースというチームにいる以上、安泰というのは絶対にない。必要ないと見なされれば、すぐに厳しい立場に追いやられる。そういうプレッシャーの中で僕は戦っています」
ヤンキースでプレイすることの重みや伝統とは、技術や戦術を追求する以前にある、選手各々のプライドであろう。ひとりひとりが自分の責任をまっとうしようとする精神にあるのだと感じる。
今年、その伝統球団に田中将大が加わった。伝統の精神を受け継ぎ、大きく羽ばたくためのモチベーションにしてほしい。
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