【夏の甲子園2026】「ひとりだけ社会人選手が混ざっているよう」 現地取材記者が選ぶ大会ベストナイン後編 (4ページ目)
走攻守でチームを牽引した有明のリードオフマン・永田晴輝 photo by Ryuki Matsuhashiこの記事に関連する写真を見る菊地高弘氏(ライター)
投手/平田玲翔(大分商)
捕手/太田涼介(長崎日大)
一塁手/小野舜友(横浜)
二塁手/永田晴輝(有明)
三塁手/黒川梨大郎(智辯和歌山)
遊撃手/池田聖摩(横浜)
外野手/石田雄星(健大高崎)
外野手/長友悠成(智辯和歌山)
外野手/田山纏(仙台育英)
指名打者/伊澤拓真(東海大甲府)
今回は「際(きわ)での強さ」をテーマに選出させてもらった。
投手は甲子園最速の156キロを計測した織田翔希(横浜)ら、印象的な選手が多かった。初めて見た岩井秀耶(社)の実力にも驚いた。初戦の相手が智辯和歌山でなかったら、もっと圧倒的な結果を残したはず。大学進学志望ながら、支配下ドラフト指名確実の力量を満天下に示してみせた。
そんななか、勝負師としてのメンタリティーに感服したのが平田玲翔(大分商)だ。劣勢でのリリーフ登板ながら、「楽しい場面をつくってくれた」とピンチをつくった投手に感謝するほどの余裕を見せた。「1球で球場の空気を変える」と語ったとおり、初球の150キロで甲子園球場の空間を支配した。この異能は高いステージでこそ効力を発揮するはず。今秋にはいい球団と縁が結ばれることを祈りたい。
今大会は、能力の高い1番打者が目立った。1打席目から存在感が際立ったのは、太田涼介(長崎日大)と長友悠成(智辯和歌山)。ともに体格的には小柄ながら、ひと振りで球場の重い空気を切り裂くシャープなスイングが印象的。太田は捕手としての献身や、ベースランニングの機敏さも光った。長友は1年後の侍ジャパンU-18代表のリードオフマンを託せる資質の持ち主だろう。
永田晴輝(有明)は、大会のMVPと言っても過言ではない躍動ぶりだった。勝敗を分ける場面でことごとく顔を出し、「オレが決めてやる」という強い意志を感じた。「この場面で打つか!」「ここで走れるの?」と何度も感嘆させられた。
小野舜友(横浜)は、背負う覚悟の重みを感じた。本気で日本一を狙う組織の主将として、1番打者として、文字通り牽引する姿を示した。今年のチームだけでなく、来年以降の後輩たちにも影響を与える戦いぶりだった。
石田雄星(健大高崎)には、ひとりだけ社会人野球選手が混ざっているような、次元の違いを感じた。野球選手としての精神年齢が高い。職人技のドラッグバントなど、攻撃の引き出しが何個もある。広い守備範囲を含め、大学で即戦力になれる外野手だろう。
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