【夏の甲子園2026】織田翔希の156キロ、赤間史弥の"三刀流"... 現地取材記者が選ぶ大会ベストナイン前編 (2ページ目)
ことに動きのいい選手が目立った二遊間は、智辯和歌山の二塁手・楠本龍生と、健大高崎の遊撃手・神崎翔斗を選んだ。
楠本については、準々決勝で対戦した仙台育英の倉田葵生が「ヒット性の当たりを何本も捕られた」と嘆いたほど。二塁手は有明の永田晴輝と悩んだが、準決勝で横浜の織田から3ランを放ったインパクトも大きかった。
一方の神崎は、一歩目の反応とフットワークがいい。東海大甲府戦では、フラフラと中堅方向へ上がった難しい打球を背走しながら好捕した。「小さい頃から、お父さんのノックでああいうフライも練習してきました」。2年生ながら青?監督からの信頼も厚い。何より、糸を引くような低い送球にはほれぼれする。投手としても148キロを投げる強肩だけに、遊撃からの送球も目を見張るものがあった。
三塁手は大阪大会で15打点を挙げた辻竜之介。実績に加え、話題性も込みで選出した。
外野手では、まず花巻東の赤間史弥。打って走って、さらにマウンドでも奮闘した。なかでも新田戦、浅いライトフライから相手の一瞬のスキを突いて本塁を陥れた好走塁は秀逸だった。
石田雄星は、「歴代最弱」と言われたチームをまとめ上げたキャプテンシーを評価したい。ある解説者も「好きな選手です」と、そっと教えてくれた。
開幕戦で右翼席へ大会第1号本塁打を放ったのが田山纏だ。「須江(航)先生からは『逆方向に長いのが打てれば本物』と言われています」と語る田山は、レフト方向にもしばしば鋭い打球を飛ばした。引っ張るだけではない打撃も印象に残った。
指名打者には、投手兼外野手の田中皐晴を選んだ。守備にはやや課題が残るが、それを補ってあまりある打力がある。友人の甲子園準優勝投手が「田中、やばいですね」とメールをくれたほど、スイングの速さと正確性は別格だった。
出場は2試合ながら6打数4安打。横浜戦では、田中の打席を迎えたところで織田が登板し、横浜ベンチは申告敬遠を選択した。今大会屈指の剛腕と、今大会屈指の強打者。その勝負を見てみたかったと思わせたこと自体、田中の打者としての怖さを物語っている。
2 / 4


