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【自転車】片山右京「本場欧州を経て、いよいよ後半戦突入」

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira photo by AFLO

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第18回】

 7月下旬から8月上旬にかけて、自転車ロードレースの本場欧州で初めてレースに参戦したTeamUKYO。帰国したチームは、これから国内でのレースに集中する。いよいよ2014年シーズンも後半戦に突入――。今回は現在までの結果を振り返りつつ、今後の展開を紹介する。

(前回のコラムはこちら)

日本人として初めてブエルタ・ア・エスパーニャに参戦した土井雪広(写真は2012年)日本人として初めてブエルタ・ア・エスパーニャに参戦した土井雪広(写真は2012年) 現地8月23日からスペインにて、3大グランツールの掉尾(ちょうび)を飾る「ブエルタ・ア・エスパーニャ」が始まる。ジロ・デ・イタリアツール・ド・フランスと同様、3週間に渡って争われるこのレースの今年のスタート地点は、アンダルシア地方のヘレス・デ・ラ・フロンテラ。人口20万人ほどの小都市で、シェリー酒発祥の地としても有名な街だ。郊外にはヘレスサーキットを擁しており、モータースポーツ好きの間ではつとに有名な街でもある。

 ここを起点に、最終日の9月14日にガリシア地方のサンチャゴ・デ・コンポステラでゴールを迎えるまで、スペイン各地を舞台に全21ステージの戦いが繰り広げられる。今年の全21ステージは、
・平坦(flat)ステージ → 5ステージ
・中級(hill)山岳および上級(mountain)山岳ステージ → 13ステージ
・チームタイムトライアル(TTT)ステージ → 1ステージ
・個人タイムトライアル(ITT)ステージ → 2ステージ
 という構成だ。

 昨年のブエルタでは、クリス・ホーナー(アメリカ/当時レディオシャック・レオパード所属、現ランプレ・メリダ)が41歳で総合優勝を果たし、史上最高齢のグランツール・ステージ優勝およびチャンピオン記録を更新した。ちなみに、このときにホーナーとチャンピオンの座を争ったのは、今年のツールで総合優勝したヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア/アスタナ・プロチーム)である。


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著者プロフィール

  • 片山右京

    片山右京 (かたやま・うきょう)

    1963年5月29日生まれ、神奈川県相模原市出身。1983年にFJ1600シリーズでレースデビューを果たし、1985年には全日本F3にステップアップ。1991年に全日本F3000シリーズチャンピオンとなる。その実績が認められて1992年、ラルースチームから日本人3人目のF1レギュラードライバーとして参戦。1993年にはティレルに移籍し、1994年の開幕戦ブラジルGPで5位に入賞して初ポイントを獲得。F1では1997年まで活動し、その後、ル・マン24時間耐久レースなどに参戦。一方、登山は幼いころから勤しんでおり、F1引退後はライフワークとして活動。キリマンジャロなど世界の名だたる山を登頂している。自転車はロードレースの選手として参加し始め、現在は自身の運営する「TeamUKYO」でチーム監督を務めている。

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