常にアグレッシブ。挑戦者であり続ける羽生結弦選手

 スペインのバルセロナで12月12日(日本時間)から開催されるフィギュアスケートグランプリファイナル。テレビ朝日では、12日夜8時から女子ショートプログラム(SP)、13日夜6時56分から男子SP、14日午後5時40分から男女フリー、夜11時30分からエキシビションを放送します。私は松岡修造さん、織田信成さんとともに現地のスタジオを担当する予定です。

photo by Yamamoto Raitaphoto by Yamamoto Raita  日本人選手は、女子は本郷理華選手、男子は町田樹選手と無良崇人選手、羽生結弦選手が出場し、全員の活躍に期待が集まっています。なかでも注目は、やはり羽生結弦選手。

 私が最初に羽生選手を取材したのは、2011年、上海で開催されたグランプリシリーズ中国大会でした。そのときから今に至るまで、羽生選手の印象は「とてもアグレッシブなアスリート」というものです。

 2011年の中国大会で、羽生選手が公式練習でも6分間練習でも最初から最後まで全力で滑って全力でジャンプを跳んでいたのが印象的で、「本番に体力を残しておけるのかな......」と思ったほど。

 また、羽生選手はその頃、アイスショーでステファン・ランビエール選手(スイス/2006年トリノ五輪銀メダル。2005、2006年世界選手権金メダル)と一緒になった時、「うまくなるためには行動しなければいけない」という一心で、当時はまだあまり話せなかった英語で「クワドラプル・ジャンプ、アドバイス、プリーズ!(4回転ジャンプのアドバイスお願いします!)」と声をかけたそうです。

 ランビエール選手はアドバイスを求めてくれたことをものすごく喜んでくれたといい、羽生選手に身ぶり手振りをまじえてコーチをしてくれたそうです。4回転トーループは「右の股関節に力を入れて、体の右側に軸をつくることと、跳ぶ前に少し間をとることが必要」と教えてもらったことを、羽生選手は嬉しそうに語ってくれました。

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