青木宣親選手が特別支援学校を訪問。「野球の原点を確認しました」
「よろしくお願いします」
「ありがとうございました」
2月上旬の寒空の下、学生たちの元気な声が校庭に響き渡った。メジャー5年目、今季からマリナーズに移籍する青木宣親選手がトレーニングの合間を縫って、筑波大学付属視覚特別支援学校を訪問。グラウンドソフトボール(※)の練習に参加した
※視覚障害者のための野球競技で、ボールはハンドボールと同じくらいの大きさ。投手はそのボールを転がし、打者はそれをバットで打つ
グラウンドソフトボールで投手を務める青木宣親選手
「6年前、ヤクルトスワローズ時代にも来ているので、2度目の訪問になりますね」
まずはキャッチボール、そしてシートノック。ボールの転がるわずかな音をたよりに、バットを振り、球を捕る。
青木選手もアイマスクをして、バッティングに挑戦。投手は捕手の掛け声をもとに投球するのだが、コースを投げ分け、緩急をつけ、変化球を投げることもできる。今回は10球挑戦したが、8球空振り、2球ファールと首位打者3回のヒットメーカーもたじたじだった。
「いや、2度目だけど全然変わってない。ホント怖いし、耳を澄まして、頑張ったのですが......」
次は三塁の守備についてノックを受ける。今度は何球か、周りの声を頼りにキャッチすることができ、チームメイトや観客から拍手が湧き起こった。
「僕らのやっている野球と変わらない部分が多いな、と思いました。声を掛け合って、バックアップしたり、中継プレーに入ったり......やっぱりチームワークが大切なんですよ」
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