2019.12.17

箱根連覇へ東海大が描く青写真。
監督は4年生ふたりをキーマンに指名

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Jiji Photo

東海大・駅伝戦記 第72

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 箱根駅伝の16名のエントリー発表日――。

 記者会見前に配布された各大学のメンバー表のトップにある東海大を見ると、ふたりのビッグネームがないことにすぐに気がついた。關颯人(4年)、中島怜利(4年)である。

先日行なわれた監督トークバトルで箱根駅伝連覇への抱負を語る東海大・両角速監督 中島はこれまでの経緯や上尾ハーフの結果からなんとなく予想はしていたが、關は上尾ハーフで復帰し、本人も箱根に向けて「最後は走りたい」と前向きに練習に取り組んでいた。しかし、關の名前はなかった。なぜ、彼らは落選したのか。両角速監督は、記者会見後、残念そうな表情でこう語った。

「關は、故障が主な原因であるんですけど、1月の全国都道府県対抗駅伝に選ばれているし、出すつもりいるので(状態は)悪くはないです。でも、それ以上に上尾ハーフを含めて結果を出してきた選手がいて、それを天秤にかけると、關を外さざるをえなかったということです。中島入れなかったのは残念ですけど、故障からなかなか復帰できなくて、自信をなくしてしまったのが大きい。ただ、姫路城マラソンに出るので、まったくダメというわけではない。今年は層が厚いので、現状では16名に入り切らなかったということです」

 たしかに、今シーズンは選手層が非常に厚くなった。

 塩澤稀夕(3年)、名取燎太(3年)、西田壮志(3年)の3年生黄金トリオの活躍をはじめ、出雲と全日本を走った市村朋樹(2年)、そして上尾ハーフを部内トップで走り切った松崎咲人(1年)とチームに新しい風を吹かせる選手が台頭してきた。また、鈴木雄(3年)、米田智哉(3年)、竹村拓真(1年)らの中間層も力をつけてきた。

 加えて、全日本大学駅伝優勝に貢献した郡司陽大(4年)と小松陽平(4年)が好調を維持。とりわけ小松は、「非常にいいです」と両角監督も絶賛するほどだ。昨年も小松はこの時期絶好調だったが、箱根にしっかり合わせてきている。また、西川雄一朗(4年)はコンスタントに力を発揮し、どの区間も任せられる安定感がある。