【月刊・白鵬】横綱が振り返る2014年「3大ニュース」

  • 武田葉月●構成 text&photo by Takeda Hazuki

第45回:2014年

歴代トップに並ぶ通算32回目の優勝を飾った白鵬。隣は旭天鵬。歴代トップに並ぶ通算32回目の優勝を飾った白鵬。隣は旭天鵬。年間6場所中5度の優勝を飾って、
2014年も圧倒的な存在感を示した横綱。
結果、優勝は通算32回に達し、
ついに歴代トップの大鵬に並んだ。
その輝かしい一年を横綱が振り返る――。

 2014年がまもなく終わろうとしています。おかげさまで、私は今年最後の九州場所(11月場所)で、大鵬関の優勝32回という偉大な記録に追いつくことができました。この場をお借りして、日頃から応援してくださっている皆様に、心から御礼申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

 さて、11月23日に九州場所が終わったあと、休暇に入った私は、観光大使を務める鹿児島県霧島市を表敬訪問し、そのまま優勝32回の余韻にひたりながら、温泉で体を休ませていました。しかしそれも束の間のことで、11月30日からは熊本県芦北町を皮切りに、冬巡業に参加。鹿児島県、佐賀県、福岡県、そして岡山県と回ってきました。

 また、12月10日からは、初めての試みとなる『大相撲クルーズ』が2泊3日で行なわれました。ファンの方々と私たち力士が、一緒に豪華客船に乗って東京湾をクルーズするというもので、船上では力士たちのスペシャルトークショーやちゃんこの振る舞いなど、さまざまなイベントが催されました。

 これまで乗客船には、巡業の移動の際などに乗ったことはありましたが、豪華客船に乗るのは今回が初めて。それも、かなりゴージャスな船だったので、とても感動しました。船内には、プールやフィットネス、さらにカジノなどの娯楽施設が整っていて、レストランでは美味しい食事やお酒を存分に楽しめましたからね。

 空き時間には、力士たちもそれぞれ思い思いに過ごしていて、私もデッキに出て潮風に当たったり、同乗したファンの方々と触れ合ったり、とても楽しい時間を過ごすことができました。最近は、国内外でクルージングがブームになっているようですが、いつか私も、ゆっくりと船で海外旅行をしてみるのもいいな、と思いました。

 こうして「師走」らしい日々を過ごしてきた私ですが、最後に2014年を振り返って、この1年間の、私なりの3大ニュースを紹介したいと思います。

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