ケンコバの頭が大混乱。ザ・コブラの異様すぎる凱旋マッチに「今、俺は何を見ているんだ?」 (3ページ目)
――乱闘後のセレモニーは、珍しいというか異常事態ですね。
「その後にゴングが鳴ったんですけど、試合も異様でしたよ。スミスがコブラのドロップキックを横に流したり、徹底して技を受けないんです。俺は『試合も変なんかい!』と息も絶え絶えでしたが、とにかく必死で『今、コブラと戦っているのはバンピートやない。デイビーボーイ・スミスというレスラーなんや』と自分に言い聞かせていました。
ところが、そんな俺をあざ笑うかのように、悪ふざけした観客がまた『キッド!』とコールをする。しかもコブラに対しては、『ジョージ!』というコールが起こったんです。笑いを取るために、『行けぇ!ジョージ!』と。スミスへのキッドコールだけでも混乱しているのに、(コブラの正体が当時わかっておらず)『ジョージって誰や?』という疑問も追加された。子供だった俺の脳は完全に容量オーバーです。テレビ画面がゆがんで『今、俺は何を見ているんだ?』と放心状態でした」
――そんな状態では、試合が現実のものとは思えなくなりますね(笑)。
「ただ......もうええ加減にせぇって感じなんですけど、さらなるありえないことが起こったんです」
(後編:放送がいきなりストップ。プロレス史に残る迷勝負は「時空を歪ませた」>>)
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