セレクトセール1歳馬セクションで、名伯楽・国枝栄調教師が「手がけてみたい」と思った馬 (2ページ目)
国枝調教師が期待を寄せていたパンデリングの2024 photo by (C)Japan Racing Horse Associationこの記事に関連する写真を見る 国枝調教師が同馬に目をつけたのは、その血筋も大きな理由のひとつだ。「(パンデリングの2024は)もちろん馬体もいいんですけど、やっぱり母系がいいですよね」と語るとおり、パンデリングの母はGIオークス2着馬で、GIエリザベス女王杯などを制したフサイチパンドラ。パンデリングのひとつ下の妹には、師が手掛けた名牝アーモンドアイがいる。
師にしてみれば、デビューを控えた管理馬、アーモンドアイの2番仔である同じモーリス産駒のプロメサアルムンド(牡2歳)にも通じるものも感じたようで、パンデリングの2024への今後に期待を寄せた。
国枝調教師が注目したもう1頭は、「ラビットランの2024。こちらも、いいと思いました」。
同馬は、80番目に上場されたキタサンブラック産駒。3億2000万円という高値で落札された。
母ラビットランは、GIIローズSの勝ち馬。古馬になってからは、ダートの重賞戦線で活躍している。兄姉や近親にも、海外の重賞戦線で好成績を残している馬たちの名前がズラリと並ぶ。
ラビットランの2024はそういった一族の血を引く存在であり、父は今をときめくキタサンブラック。国枝調教師もこう言って高く評価する。
「キタサンブラックの1歳馬には、他にも高額落札馬が何頭かいましたけど、そのなかでも一番走るほう(の馬)に思えます。
キタサンブラック(産駒)は、最初はどういうタイプなのか手探りでしたけど、いい馬が何頭も出てきて、だんだんと(育成への)答え合わせが出てきた感じですよね。成長力がありますし、何より扱いやすくて丈夫なのがいいです。
あとは、ディープインパクト系とはまったくタイプが違って、ビュッとキレるというより、"しっかり走りきってくれる"というよさがあります」
今年のセレクトセール1歳馬セッションで、国枝調教師の目に適った2頭。来年、それぞれどんな走りを見せてくれるのか、楽しみにしたい。
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