有馬記念はなぜ荒れるのか。その本質を見抜く穴党記者が推す4頭 (2ページ目)
では、波乱を演出しそうな馬を見出すには、どういった点に目を向ければいいのだろうか。太田記者は「馬場がポイント」と言う。
「今開催の中山は、開幕週に雨が降った影響もあってか、時計がかかるタフな馬場状態になっています。先週も良馬場でしたが、短距離戦を含めて、上がり34秒5を切った馬は1頭もいませんでした。たとえば、フィエールマンのように切れ味を身上とする馬にとっては、歓迎すべき条件とは言えないでしょう」
有馬記念での大駆けが期待されるキセキ そうして、太田記者が導き出した穴馬候補は、キセキ(牡6歳)だ。
「菊花賞を勝った不良馬場から超高速馬場まで、馬場を問わずに走れるのは強みです。先手を取るにはバビット(牡3歳)との兼ね合いがありますが、キセキを管理する角居勝彦調教師に話を聞くと、『前回のGIジャパンC(11月29日/東京・芝2400m)でも出して(ハナへ)行っているし、作戦を選べなくなっている』と言っていましたから、今回も積極策が濃厚。残り目への期待が膨らみます。
現に、前走のジャパンC(8着)では大逃げを打って、最後は失速しましたが、2000mを1分57秒5で通過。まだまだ力は衰えていません。6つのコーナーで、うまく息を入れつつスタミナ勝負に持ち込めば、菊花賞馬の持久力が最後にモノを言うと思います」
2 / 4