国内競馬場、完全制覇! 初めて
訪れた佐賀競馬場で感慨に浸る (3ページ目)
日本で唯一、出走馬が右回りで周回するパドック 佐賀競馬場は日本で唯一、パドックの周回が右回りとなっている。いつもなら向かって左側から来るはずの馬が、右側から来るだけで不思議な気分になった。ちなみに、海外では日本と逆の、右回りのパドックのほうが多い。
新聞を見ると、5番カシノミントと、3番コンゴウサクラの人気が抜けている。両者を比べると、カシノミントの人気のほうが上になりそうだが、前に楽に行けそうなコンゴウサクラのほうが展開面では有利に思える。第1レースから大勝負に出るが...... しかも、コンゴウサクラの鞍上は、ワシがかつて贔屓(ひいき)にしていた福山競馬場所属だった渡辺博文騎手。前日の小倉競馬のメインも、元福山競馬場所属の岡田祥嗣騎手が勝っている。ここは"福山つながり"で渡辺騎手の手腕に期待して、朝イチから大勝負に出た。
ところが、だ。スタートして逃げたのは、1番のエリモゲイル。前走も前々走もドンケツでレースをしていた馬だ。そして、直後に人気のカシノミントがつけている。
我がコンゴウサクラは3番手。なんで、そんな展開になってんの!? もはや、嫌な予感しかない。
レースは、3コーナーを回って4コーナー迎えようとしていた。コンゴウサクラは前に詰め寄るが、抜かそうという気配がない。
「これは、末脚勝負か?」
すると、直線に向いて、エリモゲイルとカシノミントが叩き合う外から、猛然とコンゴウサクラが迫ってきた。
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